N B N 通 信 36 号
名古屋点訳ネットワーク
2018年10月発行
―・― 目 次 ―・―
1. 第21回名古屋点訳ネットワーク総会のご報告
2. NBN 委員・サポーターの紹介
編 集 後 記
1. 第21回名古屋点訳ネットワーク総会のご報告
7月29日(日)、名古屋市総合社会福祉会館にて第21回名古屋点訳ネットワーク総会が開かれました。
名古屋市社協の若森様、点字毎日の澤田様もご参加下さり、24名の出席となりました。
若森様のあいさつの後、自己紹介、活動報告、会計報告、点訳データベースの紹介、NBNサポーターの依頼などを行いました。
詳細は省きますが、2018年度の活動計画に関しては『点訳のてびき』が改訂されるのでその勉強会をする予定です。
総会後は白川寿子氏の講演がありました。白川氏は視覚障害に加え両腕神経叢不全麻痺による両上肢機能の著しい障害もお持ちです。
ある時、娘さんのCDケースに違うCDを入れてしまいそれを指摘されたことからCDに円形のシールを貼ることを思いつき、円形の点字器を作成し、製品化に取り組んでいらっしゃいます。これまでにも体が不自由ならどう工夫するかをご自分の経験をもとに様々なアイディアを産み出して来られました。
現在は、プロ並みの能力を持ちながらも現状では就職に困難な状況にいる障害をお持ちの方に仕事を提供することを目的に活動されています。
今回は、円形の点字板やアクリルの漢点字用の点字器などアイディア満載の製品をお持ちいただき、皆が手に取り、感想や提案などいろいろな意見交換ができました。
2.NBN 委員・サポーターの紹介
今年度の委員・サポーターを紹介します。
今年度からサポーターとしてNBNの企画や運営などの活動を支えてくださる方が増えました。活動内容など、さらに充実したものになりそうです。
代表 | | 中西和子(大樹会) |
副代表 | | 細川陽一(名古屋盲学校)、花井敦子(はづき会) |
会計 | | 中井慶子(てんてん) |
会計監査 | | 木全三保子(はづき会、北コスモス会) |
広報 | | 浅田浩子(てんてん)、大倉裕子(みなづき会)、平松公子(知多市) |
サポーター | | 橋本敦子(北区)、牧原英治(半田市) |
HP管理 | | 中島正二(瀬戸市)、平瀬徹(大樹会) |
サポーター・委員からのご挨拶です。2年間よろしくお願いいたします。
【サポーター:橋本敦子】
初めまして、今回役員のサポーターにさせていただいた橋本敦子と申します。
読者として利用させていただいています。子供の頃から点字使用者ですが、パソコンの音声で本を読める時代になりました。でも点字で読むのがやはり一番頭に入ってきやすいと感じます。
みなさんの点訳活動に感謝しながら、サポーターとして参加させていただこうと思います。ときどき行事に参加しましたが、NBNについてあまりわからないままのサポーターではお役にたてるかどうかわかりませんが、よろしくお願いします。
【サポーター:牧原英治】
「点訳」の必要性
いつも視覚障がい者のために「点訳」を誠に有難うございます。
僕は残酷にも高校3年の夏に突然に原因不明のまま盲目の世界に突き落とされました!
「目は口ほどに・・・」とか「百聞は一見」とも言われます! 目・眼・視力は本当に何より1番に大事ですよね!
生命保険の世界でもドクターから視力0の診断を受けますとなんと! 死亡保険金ですからね!!
だから失明は人世の最大の悲劇! 死に準ずることにもなりますよね!?
失明当初、本当に無気力でストレスばかりでした!?
今、僕は視覚だけ不自由・不便だと言い切ってますが…
特に全盲者は視覚の事を考えるといろいろと限界ばかりです。死にたいくらい苦しい日々です!?
願いが叶うなら健常者・晴眼者に戻りたいです!
全盲者が海外旅行に出かけようが、美味しい物を食べに出かけようが残念ながら視覚以外の感覚から、例えば、聴いて、触れて、嗅いで、舐めて、食べてなど情報を得るしかないのです。
確かに「mind's eye=心の目」と言います。
しかし先天性の全盲者に色(カラー)をどう説明しますか!?
「振込め詐欺」これって「振込み詐欺」と思い込んでいなかったですか!?
「ミニストップ」これって「ミニストック」と聞き間違えて無かったですか!?
「ティーバッグ」「ティーバック」「ティーパック」・・・この違いって判りますか!?
しかし、点字ならこれらの言葉は明確になります。
もしも、全盲の僕に「点字」の存在がなかったなら!?
きっとものすごいストレスです!?
そして僕は幼いころからジャンルを問わず音楽が大好きです! 「カラオケ」も大好きで、テイチクDVDカラオケも定期的に購入しています。
で…、その歌詞カードを知多市の点訳グループ・てんてんに依頼しています。これもきちっと点訳された歌詞カードがなかったなら…僕は歌うことが出来ません!? 特に新曲は点訳された歌詞カードが必須です!
今はいろいろな音声ソフトがありますが、僕にとって点字は必要な存在です。
【代表:中西和子(大樹会)】
NBNは会員制をとっていません。
グループでも個人でも、点訳者や点字読者が自由に参加できる公園のような場所です。公園は利用する人が少なかったり、手入れする人がいないと草ぼうぼうになってしまいます。
そうならないよう、遊具にペンキを塗ったりしてくれるメンバーに集まっていただくことができました。
有志と一緒にペンキ塗りを楽しみ、点訳者や点字読者と一緒に公園利用を楽しみたいと思います。
【副代表:細川陽一】
鍼灸マッサージ関係の仕事をしていますので、現代医学に関する本、東洋医学やツボの本の点訳に興味があります。
専門書の点訳はなかなか進みませんが、ともに点訳をしていただける方をお待ちしています。
【副代表:花井敦子(はづき会)】
所属しています「はづき会」は昨年発足30年を迎えました。
入会時(平成3年)に私は若手でしたがいまだに若手のままなのが当会の悩みです。
NBNの創立時には、各グループの交流や、データの無駄な重複の解消などの目的で作られたと記憶しています。
毎年講習会などを通して、色々なボランティアの方のお顔や活動を知る機会を得られたことが一番嬉しいことです。
世の中の流れに遅れないように必死ですが、少しでも貢献できたらと思います。
【会計:中井慶子(知多市点訳サークルてんてん)】
元・銀行員。会計を担当させて頂きます。
四半世紀前、友人に誘われてフラ?っと出かけた点訳ボランティア。
言葉の魅力にすっかりハマり今では生活の一部になっています。
友人もたくさん出来ました。ボケ防止にもなっています。
2年間よろしくお願いします。
【会計監査:木全三保子(はづき会・北コスモス会)】
私が点訳を始めた頃、点訳を教えて下さる盲人の方々が複数いらして点訳物のことだけでなく何かと皆さんの置かれている環境など友人としてほんの少しですが、感じることができ幸いだったと思います。
点訳グループのボランティアにとって活動をしていて何が一番気になったか?
読者が何を望んでいるかが分からないままではやる気がうまく出てこないという人が居たこと。
そんなとき NBNが立ち上がり、私はこれだ!と思いました。今でも凄く期待しています。
【ホームページ管理:平瀬徹(大樹会)】
私の点訳ボランティアとの関わりは、「ポールモーリアのピアノ楽譜を六つ星会点字出版部(現在の大樹会)が亜鉛版製版し、配布している」という点字毎日の記事を読んだことから始まりました。
楽譜とともに「点字の楽譜は貴重なので、摩耗しないように写してくれる視覚障害者のボランティアを募集します」という返事が届きました。
まさか私にもできるボランティアがあるとは夢にも思いませんでした。
「名古屋市内に住んでいるなら一度遊びに来ませんか」というお声もかけていただき、ノコノコ鶴舞まで出かけていったら、楽譜だけでなく将棋や漢点字にも取り組んでいることを知り、またまた感動!
以来ずっと校正のお手伝いをさせていただいています。
鍼灸院を開業して間もなく、中島正二さんと共通のアマチュア無線仲間がフリーのソフトを持って遊びに来てくれるようになり,パソコンの操作を教えてもらいました。そして「あまり早くはないけれど」と半強制的に中島さんから1200bpsのモデムを押しつけられ、点訳データの送受信のテストをしたことが今の私のNBNの活動につながっています。
これからも当事者として、読書のニーズや、漢字もひらがなとカタカナの区別がない表音点字をどう表せば読みやすく理解しやすいかを、点訳ボランティアの皆様と考えながら活動させていただければと思っています。
【ホームページ管理:中島正二】
NBNを立ち上げ、NBNのホームページやデータベースを作ってくださった立役者です。
中島さんがいなければ、このように点訳グループがデータを共有したり、一緒に点訳の勉強会をすることはなかったでしょう。他にも点訳グループにパソコン点訳を指導するなど、点訳の世界の最先端を進んで来られた方でNBNにはなくてはならない存在です。(浅田)
【広報:平松公子】
私は点訳に携わるようになって30年余になりますが、高齢になっても尚点訳を続けているのは、
点字の蔵書を1冊でも多く増やすことで、障がい者の読書の選択肢が広がるといいなと思うからです。
そんな私にとってNBNは点字の勉強と沢山の素晴らしい方との出会いの場でした。
これからも目まぐるしく進化する点字・点訳の環境の中で,好きな点訳を続けるためにNBNの活動を通していろいろ学び、楽しみたいです。皆さんよろしくお願いします。
【広報:大倉裕子(みなづき会)】
NBNには・・・刈谷の方が役をできなくなったとのことで途中から参加することになりました・・・20年前のことでした。
その頃は我が家にネット環境がありませんでしたのでほとんど何もせず過ごしてしまいました。
ネットができるようになってからも、イベントも少ないので楽で、メーリングリストでいろいろな話ができることが楽しみで、得をしている気分です。
私のグループはのんびりがモットーのグループで時々集まって手打ちで皆で点字が出来たら幸せだなぁと思います。
そんなグループですので点字界のことは知らなくても平気なグループではありますが、
いつのまにか点字をパソコンで打つことになって、手打ちは好きですが、読者の方に早く届けることができる、
いえ、それよりも楽なので、パソコンを使う仲間が半分以上になってきました。
それに伴って、パソコンの悩みなどが発生しますが、NBNのお仲間から教えてもらえることもありました。
グループには近頃は新人さんが入ってくることが少なくて、読者さんもですが高齢化が進んでいるのでさらにのんびりと楽しくやっていかないといけないと感じています。
のんびりと細く長く楽しい活動が続くことを願っています。皆様のグループも長く活動が続きますように。
メーリングリストで話し合いをする内容にイベントの企画があります。「こんなのはどう?」と話しかけていただけるとうれしいです。
【広報:浅田浩子(知多市点訳サークルてんてん)】
みなさんにNBNを身近に感じていただきたいと思いながらNBN通信やメールを書いています。
点訳グループはつい自分のグループ内で完結してしまいがちですが、ぜひいろいろなグループの方たちとも交流して点字の世界を広げていきたいと思います。
そして少しでも視覚障がいの方たちが不便を感じないような生活のお手伝いができたらと思っています。
◆ 編集後記 ◆
総会後 ずいぶん時間が経ってからの発行となってしまい申し訳ありません。しかしNBNスタッフの意気込みあふれるメッセージでお許しいただけると思っています。
点訳の動機や考え方は十人十色ですが NBNで出会ったわたしたち、そしてこれを読んでくださるみなさま・・・点字のご縁でこうしてつながっています。
これからも共に点訳の魅力と恩恵を指で感じながら点字の世界を楽しみましょう!
今年度もNBNの活動でみなさまにお会いできるのを楽しみにしています。
広報 浅田浩子
名古屋点訳ネットワーク 事務局
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