N B N 通 信 34 号

名古屋点訳ネットワーク
2017年9月発行







―・― 目 次 ―・―



ご挨拶

1. 第20回 名古屋点訳ネットワーク総会

2.交流会のご報告

編 集 後 記





1. 第20回名古屋点訳ネットワーク総会

7月9日(日) 10時より、名古屋市総合社会福祉会館・6階多目的活動室にて 第20回名古屋点訳ネットワーク総会を開きました。内容は下記のとおりです。
また、総会後には「視覚障害者生活情報センターぎふ」の館長・山田智直氏の講演もありました。


【  総 会  】



1. 参加者自己紹介
 名古屋市社協・若森様を含む25名の参加となりました。

2. 2016年度 活動報告
 @ 第19回名古屋点訳ネットワーク総会(2016/6/19)および道村静江先生の講演会の報告
 A 点訳データベースの利用状況
   2016/6/1〜2017/5/31の登録数およびダウンロード回数
    ・書籍等    74タイトル・183回
    ・新聞記事等 85タイトル・167回
    ・歌詞     119タイトル・3回

3. 2016年度 会計報告

4. 2017年度 活動計画
   9月3日(日)「ルーブル彫刻美術館」での点訳者・読者交流について


【  講 演  】  

「視覚障がい者のニーズについて」 山田智直 氏




「みんな見えることを望んでいる?」

講師 山田氏 という少しびっくりするようなタイトルから始まった山田氏の話は、中途失明であるご自分の盲学校での体験やセンターで尽力されている支援のこと、 大学での授業、人との出会いや関わり方、地域とのつながりについてなど多岐に及びました。
様々な方と関わってきた山田氏ならではの「障害の有無は交流で取り除かれる」という言葉がとても印象的でした。
参加してくださった方からも、見えないからこそ出会った人やご縁に対して感謝しているという話が聞けてこちらも感動しました。

他に、山田氏は点字図書館、視覚障がいの方のための施設や就労支援、盲老人ホームなどについてもわかりやすく説明してくださいました。

また、参加された視覚障がいの方々も率直な意見を交わしてくださいました。
点字が一般に広く認識されていない現状について「視覚障がい者が打った点字を読んでもらえるのは国のサービスである投票・宛名書き・マイナンバーのみ」であり 「書いたものを読んでもらわなければ生きた文字にならない」と山田氏が言及されました。
行政サービス面でも点字の使用はまだ限られているようです。

日頃点訳者は利用者の思いを聞く機会が少ないと思いますが、山田氏のお話や今回の講演に参加してくださった視覚障がいの方たちから出た率直な意見を聞いて、 改めて人間同士の関係やお互いの思いやり、地域との関わり方について考えさせられました。



2.交流会のご報告


9月3日(日)三重県津市にある「ルーブル彫刻美術館」へ行ってきました。

彫刻に触れて中 視覚障がいの方6名を含む総勢19名でのにぎやかな交流会となりました。

美術館では館長室にも入れていただき、普段は触れないものも触らせていただきました。

日頃の点訳と違って、彫刻の説明にみなさん四苦八苦。実際に触ってもらって説明しても、“ちんぷんかん”のものもあったと思います。それでも彫刻に好きなだけ触ったり、同じポーズをとって写真を撮ったりして楽しみました。
鑑賞の後は豪華ランチを食べながら、先ほど撮った写真をスクリーンで見て説明し、また大笑いしました。それから温泉に入る人、おしゃべりに花を咲かせる人、それぞれ楽しい時間を過ごしました。




名古屋点訳ネットワーク交流会に参加して


蒲郡 点訳グループ「あい」 長田(おさだ)正子

 9月3日金山駅前に集合。
初めてお会いする方ばかりなのに、温かく迎えて下さり、私達は最初からリラックス。
ルーブル彫刻美術館は、感動でした。ミロのビーナス、モーゼ等々。実際に触れる事ができるなんて夢のようです。こんな素敵な美術館がこんなに身近にあったなんて。しかも、とてもオープンな美術館で本当は静かに鑑賞すべきなのでしょうが、私達は色々な像の前でその体勢を真似て写真まで撮ってしまいました。右手を上に、左足を上げて、目線は右上に、等と視覚障がいの方に伝えるのも良い経験でした。
点訳についても漢点字等、未知の事も教えて頂きました。
蒲郡は賑やかな5人衆で、さぞお耳触りだったと思います。そんな私達に優しく接して頂き、感謝です。何より、皆さんが明るくお元気で、これからの日常を励まされた1日でした。ありがとうございました。


=編集後記=

芸術の秋!食欲の秋!その2つとも堪能できた交流会でした!秋晴れの爽やかな1日、触って、見て、話して、食べて…遠慮のない一緒の時間を過ごして楽しみました。
また総会後の講演は山田さんの明るく優しい人柄が伝わってくる内容で私たちも元気をもらいました。そんな山田さんからのメッセージを一つ紹介します。

「私は健常であることが正常ではなく、いろいろな人が組み合わさって社会が構成されていることが正常な社会であるということを、これからの将来を担う子供たちに学んでいってほしいと心から願います。」

広報 浅田浩子




名古屋点訳ネットワーク事務局

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