N B N 通 信 29 号
名古屋点訳ネットワーク
E-MAIL: daihyo@n-braille.net
2015年3月発行
―・― 目 次 ―・―
1.今年も「ぼらチャリ」で 点字コーナーに参加
2.点図作成ソフト「エーデル」の活用方法勉強会
編 集 後 記
1.今年も「ぼらチャリ」で 点字コーナーに参加
1月25日 名古屋矢場町にあるナディアパークで初回から名古屋市社会福祉協議会からの依頼で参加している「ぼらチャリvol.3」にて「点字ボランティア体験」ブースを受け持ちました。
手打ち体験をメインに点訳パソコン・点字ディスプレイも見ていただきました。
また、2名の視覚障がいの方に来場者さんの書いた点字を読んでもらいました。
ぼらチャリの告知はあまりされていないのか来場者は少なめでしたが、時間はたっぷりあるので点字解説をたくさんでき、楽しくやれました。違う階のステージで「名古屋おもてなし武将隊」が終わり、武将隊が私達のいる階に姿を見せた時、来場者が一番多くなりました。
「ぼらコン」、若い男女がグループになっていくつかのブースを一緒に回るという企画があり時間をたっぷりいただけたので ここでも点字の勉強をたくさんしていただけたので良かったです。
40名ほどの方にじっくり体験をしてもらえたのではないかなと思います。
点訳グループの活動に関心を持っていただけたらうれしいです。
2.点図作成ソフト「エーデル」の活用方法勉強会
皆さんご存知の点図作成ソフトの勉強会を「エーデル」作成者の藤野稔寛(としひろ)さんに徳島から来ていただきお話をお聞きすることができました。
2月1日(日曜)・2日(月曜)とNBNでは珍しい平日開催、また初めての二日間でしたが日曜は48名、月曜は36名と大勢の皆さんに参加していただきました。
「エーデル7だけあれば良い!」というレジュメタイトルに期待感いっぱいでした。
エーデルを利用した経験がある人が半数ぐらい、まったく使ったことがない人も大勢みえたのですが 作成に関わる経緯のお話、苦労話などは楽しく、高校生を相手にしている現役の先生だからと納得しました。
話したいと思われるプログラム上の問題点のお話はちょっと難し過ぎましたが
先生が楽しそうに苦労話をされるのを聞いて、とてもありがたかったです。
こうした勉強会は新潟に次いで2回目ということで、もったいないことだと感じました。
エーデルは藤野さんが長い教員生活の中でのたった8年間、盲学校に勤務することになったことで開発を思いたち、高機能フリーソフトとして私たちが気兼ねなく使うことができる頼もしいソフトになったものでした。
「よくぞ、盲学校に配属してくれました」と感謝です(誰に?)。
調べてみるとMS-DOSの頃には視覚障がい者自身が作ることができる楽譜作成ソフトも開発されていたようです。
昨年は『内閣府バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰』にて『内閣府特命担当大臣表彰優良賞』を個人で受賞されたそうです。
また、「エーデルを作ったけれど自分ではあまり使ってないので 問題点に気がつかない」とのことでしたが、
ボランティアさんの要望を反映させて改良を重ね今のような高機能なソフトとなったそうです。
今回の勉強会で出た意見も反映していただきバージョンアップしていただいているようです。
インストール・アンインストール情報、ファイルの違い、基本的要素、作図領域、線分、曲線、
グラフ、ペイント、点図記号、下絵、変形などの描き方・注意点を教えていただきました。
エーデル7になってから加えられた機能もたくさんありました。
その後、点字本を作るのに便利なエーデル7の編集の仕方を理解できてきたことで、
タイトルが「エーデル7だけ」とおしゃっている意味がわかってきました。
Tエディタ・ウィンビー・点字編集システム・コータクンと合体させることができ、
点字文章の変更が簡単にエーデルに反映できるようになっていて、
7以前のエーデルでは点字が画像扱いだったことを考えると格段に使いやすくなっているのを実感し、
絵本の点訳をしてみたい気持ちになってきました。
盛りだくさんの内容にエーデルを経験したことのない方には大変だったかもしれませんが
こんなことができるらしいという発見をしていただけたのではないでしょうか。
会の皆様にもお教えしていただけたらうれしいです。
皆様の感想から抜粋
◎ 知らない機能がたくさんあり勉強になりました。
◎ 私たちのグループではかなりハードルが高いと思われますが、仲間と協力して利用できるように頑張りたいと思っています。
大変むずかしい頭をなやます二日間でした。
◎ フリーソフトでEDELのような大きなソフトを開発していただいたこと感動しています。文章の編集がとても勉強になりました。
◎ 一番苦労していた最終編集に光が見えてきそうで助かります。
分冊ごとに表紙・目次・前文等を結合させることを試してみたいです。
途中で入力追加用のページの差し込みができるのでしょうか・・・これも試してみたいことです。
エーデルでの作図はとても便利で楽しく使わせていただいています
◎ 長くエーデルを使わせていただいていますが機能をフルに活用していないと知りました。
新しいバージョンが更に文章編集ができこれからうまく使っていきたいと思います。
無料ダウンロードで公開していただいていることに感謝しております。
◎ 普段使う機会がないのですが以前自己流で使っていました。是非利用したいと思います。
でも内容が盛りだくさんで使いこなすまでにはかなり時間と努力が必要ですね。
◎ エーデル開発者の藤野先生じきじきの勉強会、楽しみにしていました。
現在は原本に図が入っていてもほとんど省略、それでも必要と思われるものは図を文章化して点訳をしています。
たった二日間の勉強会で使いこなすのは無理ですが少しずつでもレベルアップに心がけ書籍や情報誌等にも活用していきたいと思います。
楽しいお話を交えての二日間。長時間の講習があっという間に感じました。
◎ 広範囲に総合的なお話が聞けて良かったです。
こんなにすばらしいソフトを無償で作っていただき感謝でいっぱいです。
大事に育てて下さった‘娘’さんをこちらも大事に使わせていただきたいと思います。
◎ 初めてなので勉強になりました。
むずかしくてなかなか頭に入りませんでしたがこれから少しずつ使って練習していきたいと思います。
◎ 初めての参加でしたが初歩的なことだけでも勉強できました。
◎ 全くパソコン苦手でしたのに「少しできるかな?状態」になっただけですが地元のサークルに帰って教えなければ、という気持ちで無理して頑張りました。
◎ エーデルを使用してまだ線を引いたり丸を作ったりしたことしかありません。パソコンのことはよくわからないので理解できないこともありましたがエーデルの使い方を読みながら練習していきます。二日目は少し復習だったので1日目よりは理解できました。
◎ 現在エーデルは、点訳本に使用していないのですがこれを機に練習して使えるようにしていきたいと思います。 イラストなどの説明には絵を表せると説明文がよりわかりやすくなると思います。
◎ エーデルが大変進化していて可能性が大きくなっていて素晴らしいことがわかりました。
◎ いろいろ活用をしてみます。すでに作ってあるデータが便利に使えるようになると思います。
◎ これだけ高機能なソフトを使わせていただいていることに感謝でした。
後継者を育てていただきたいと思います。
これまでにエーデルでかな入力をすると修正が大変でしたが7になって文章を編集できしかも点訳ソフトとうまく同期していることに感激しました。利用できる物を探して点訳がしたくなりました。
◎ 今まで説明書も読まず、何となく使える機能だけを使っていたのですが、説明を聞いて、使い勝手も工夫され、使いやすく高機能であることを知りました。マウスが思うように動かせないと絵を描くのは難しいと思い込んでいましたが、図も描けそうな気がしてきました。
◎ 先生のお話から、難しいプログラムが組めるだけでなく、文芸部の生徒さんと創作絵本を作る・Tエディターと連携する・中国語や英語版も作成許可するなど、柔軟な発想力もお持ちで、とても素晴らしい方であると感じました。
◎ 今まで使ったことがなかったが、今後は是非とも教材作成に活用したい。
◎ 右下から近づける、スプライン補間曲線、文章作成など、多くの機能を知り、さらに便利に使えるようになった。
◎ hEBKファイルによって、文章、図が一括で取り扱えるのがありがたい。この形式の普及を望みます。
◎ EDEL7になって、文章と図が一括して扱えるようになり、とても便利だと感じた。
とくに他の点字エディタと連携できる機能は、便利であり、受け入れやすい手法だと思った。
◎ 図の座標や文章が読み上げサポートされると、音声ユーザーでも、データが使えるので、実装を期待したい。
◎ エーデルって楽しく使えると思えた事と、ぜひ利用したいと思えた事が今回の一番の収穫です。
◎ 私は、今回は聞いていることしかできませんでしたが、エーデルの勉強会はまたできるといいなあと思いました。
◆ 編 集 後 記 ◆
複数ページの点訳ができるようになって機能が高度化しているのを感じていたのでエーデルの勉強会ができたらいいなぁと思っていました。バージョンアップされたたくさんの機能を紹介していただき、マニュアルでの勉強もせずにいきなりグラフィックを描いていた者としてはとても勉強になりました。
「エーデルは自分の娘のような感じです。皆さんのところへお嫁に行き・・・皆さんは姑のようなものです。」と開発者の藤野先生。 「素晴らしいお嫁さんですよ。」 嫁姑力を合わせてより良い情報提供をしたいものですね。
厚かましいお願いかとは思いますが、これからも私たち点訳者がずーっと、できればフリーで利用できるように、そしてWindowsの更新などにも対応をしてもらえるように、ご活躍をと、祈りにも似た期待です。
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