N B N 通 信 42 号

名古屋点訳ネットワーク
2021年8月発行





―・― 目 次 ―・―

1. 「第24回名古屋点訳ネットワーク総会」のご報告

2. 「点訳勉強会」のご報告








1.「第24回 名古屋点訳ネットワーク総会」のご報告



7月4日(日)、名古屋市総合社会福祉会館・多目的活動室(6階)とオンライン(ZOOM)にて「第24回 名古屋点訳ネットワーク総会」を開きました。
総会の内容は以下の通りです。

(1)2020年度活動報告
2020年6月21日(日) ZOOMで総会を行いました。
勉強会の企画をしましたがコロナ禍の状況で開催できませんでした。

(2)NBN点訳データベース登録状況
2021年6月時点でのタイトル数は以下の通りです。昨年より420タイトル増えました。
ご協力ありがとうございます。
                             
書 籍 1558
新聞雑誌などの記事 3465
歌 詞 2974
 

(3)2020年度会計報告
コロナ禍による自粛のため活動ができなかったので、名古屋市からの助成金25000円のうち 12180円を返金しました。
報告後承認されました。


(4)2021年度役員(改選 なし、2年任期のため)
                                                                                                                       
代 表 中西和子(大樹会)
副 代 表 細川陽一(名古屋盲学校)
花井敦子(はづき会)
会 計 大倉裕子(みなづき会)
会計監査 木全三保子(はづき会、北コスモス会)
広 報 浅田浩子(点訳サークルてんてん)
中井慶子(点訳サークルてんてん)
平松公子(知多市)
サポーター 牧原英治(半田市)
石川あさみ(半田市)
HP 管理 中島正二(瀬戸市)
平瀬徹(大樹会)
 


(5)2021年度活動計画・予算

例年通り役員に一任されました。
今年度も活動が制限される見通しなので、助成金申請は15000円に減額することにしました。



2.「点訳勉強会」のご報告
「『点訳の手引き第4版』の主な追加・変更箇所」
   講師 長江 まゆみ 氏


7月4日(日)、25日(日)の2回にわたり、長江まゆみ氏を講師にお迎えし「点訳勉強会」を開催しました。
会場・ZOOM参加を合わせ2日間で、のべ55名の参加となりました。
長江氏は点訳技能士・点訳指導者であり名古屋点訳者のリーダーとして、点訳のみならず点訳者の養成や点訳者の技術の向上のためにご尽力されています。

『点訳の手引き第4版』の第1章「点字・点訳の基礎知識」には、点訳者として大切な心構えが記してあります。
この章は、なかなか読み返す機会がない部分ですが、長江氏に点訳者に求められる大切な役割として解説していただきました。
 墨字をそのまま点訳するのは機械がしてくれるので機械ができないことを点訳者が補わなければならない、
 点字のレイアウトなどを考えることは大切で点訳者に求められることである、
 それぞれの点訳者(グループ)の得意分野を生かしたネットワークづくりが大切だ、
など点訳者がニーズに的確に応えることの重要性を改めて確認し、点訳者の大切な役割を共有しました。

また、長江氏から、視覚障がい者が勉強する時・社会参加する時には点字が必要だということを小学生の間から知っておいてほしいと思いながら小学校での福祉教室に参加していることや、養成講座を定期的に開き点訳者を育てなければならないこと、視覚障がい者と普段のお付き合いができる程度のガイドもできるといいという思いもお聞きして共感しました。

ここで長江氏が点訳指導される際の受講者の目標を記しておきます。
 1.点字をスムーズに読める。(読み返しにはもちろん、点訳技能士の試験、小学校等での福祉教室のためにも必要です。)
 2.きれいに打つ。(汚い人は間違えも多いそうです。)
 3.墨字を正しく読む。(読めるつもりでも読めないことが多いです。)
 4.一度した間違いは二度としない。(自分独自の表記辞典を作る。)

以上のような点訳者の心構えを理解した後『点訳の手引き第4版』の追加点・改正点の勉強に入りました。
『日本点字表記法』と比較しながら一つ一つ丁寧に解説してくださいました。
幅が広い『日本点字表記法』と『点訳の手引き』では違いがありますが、その点についてもわかりやすく解説していただきました。
読む方がわかりやすい点訳を目指すためには原文通り打つだけではないことを具体例を通してお聞きし、特に記号の打ち方に関してはみなさんの迷いが解消したようです。
勉強会の項目は前回NBN通信第41号に添付したレジュメにありますのでご参照ください。

なお、下記の訂正箇所がありますのでご確認お願いします。
レジュメ 5ページ目、P.198の説明で「見出しに句点があって副書名の標題紙と奥付における書き方」の中で棒線に関する事が書いてあるのは『点訳のてびき第3版』p.87 5(1)です。訂正お願いいたします。

また、長江氏から『点訳のてびき第4版』の修正部分を教えていただきました。 下記サイトからダウンロードして当該ページに挟み込んでください。
『「点訳のてびき第4版 7 空欄符号」部分の変更について』
http://www.naiiv.net/material/?20210203

最後に質問がいろいろ出ましたが、その中に行政から届く書類の中に点字が貼ってあるもの、ないもの、間違えて打ってあるものなど役所によって様々だという報告がありました。行政ではまだまだ点字に対する意識のズレがあるようです。

2日間に渡り、熱心に解説してくださった長江氏に感謝したします。また意欲あふれるみなさんのご参加ありがとうございました。




◆ 編集後記 ◆ 

毎年11月に行われる点字技能士検定試験のために開かれる「点字技能チャレンジ講習会」は福祉に関する話も聞ける講習会であり 力試しにもなるということです。点訳者はただ文字を打つだけではなく、福祉政策やガイドなど幅広い知識があってこそ視覚障がい者を理解でき、理解があれば自ずと利用者の方のニーズにあった点訳ができるのではないでしょうか。
また、日本語がどんどん変化していくにつれて点訳のルールもそれに対応して変わるのは当然で、私たち点訳者は常にアンテナを張り、日本語と点字を勉強し続けなければならないと感じました。
広報 浅田浩子




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